FROM:小嶋孝
大阪:阪神ゴルフセンター住之江店より
こんにちは。
ゴルフ総合コンサルタントの小嶋です。
みなさん、「ワンレングスアイアン」って聞いたことがあると思います。
通常アイアンは番手ごとに長さが違いますが、すべて同じ長さでつくられているアイアンセットの事をこう呼びます。
ワンレングスアイアンを使用しているデシャンボー選手が、2020年全米オープンで優勝したことでさらに話題になりました。
国内ではテレビショッピングで放映中のマルマンダンガン7が最も有名です。
テレビやホームページで盛んに宣伝していますが、どんな特長があってゴルファーにとってどんなメリットがあるのでしょうか?
ダンガン7に関してのご質問はほぼ毎日のようにいただいておりますが、最近はドライバーやブラッシーよりもワンレングスアイアンについての質問がとても多いので、今日は私なりに分析して見たいと思います。
まず、ダンガン7の公式サイトをじっくり見てみると、キャッチコピーは以下の通りです。
「その名の通り、アイアンすべての番手が同じ長さ。」
「ゴルファーの打ちやすい8番アイアンの長さ、そして重さに統一されている。」
「どの番手でも8番アイアンと同じアドレス、同じスイングで打てるので、余計なことを一切考えず、シンプルに振るだけでいい。」
「ショットに圧倒的な安定感が生まれ、ミート率が格段に向上する。」
とあります。
これを読むと、使う側から見たメリットは、結果的に「ショットが安定する」という事になりますね。
ショットが安定する理由、根拠は「長さ、重さが同じだから」という事になっています。
しかし、(8番アイアンと)同じ長さ、重さだと果たして本当に安定するのでしょうか?
逆にショットを安定させるための条件として同じ長さ、重さにすることが最優先事項なのでしょうか?
本日はそういう視点から考えて行きたいと思います。
まずその前に、クラブをつくる側の視点から見て、アイアンを設計する場合の開発課題は
「さらに飛ぶ」
「やさしい」
「方向性がいい」
「打球感がいい」
「軽量」
等々、さまざまな課題があります。
しかし、それ以前にこれがないとそもそも商品として成り立たない、という要素が2つあります。
それは何だと思いますか?
答えは
「番手ごとの距離間を正確に出す」
「球が上がりやすくグリーンで止まる」
の2つが必要最低条件です。
いくらやさしくて方向性がいいアイアンでも、6番と7番の距離があまり変わらなかったり、8番と9番の距離が大きく開いてしまったりすると使い物になりません。
また、いくら飛ぶアイアンでもグリーンに乗ってから止まらず、転がってしまえばスコアになりません。
このように「距離の違い」と「球の上がりやすさ」に最も影響を及ぼすのが実はクラブの長さなのです。
逆に言うと、クラブ間の距離間をきちんと出し、ボールを上げて止めるために長さを変えている、という事が言えます。
これらの事実から分析すると、同じ長さのアイアンで番手ごとの距離間を正確に出す(一般的には1番手10ヤード)ためには、ロフト角の差だけで距離の差を出す必要があり、必然的にロングアイアンが難しくなり、かつ止まりにくくなります。
さらに付け加えると、ゴルフはパターを除くと13本のクラブを使ってラウンドプレーを行います。
ダンガン7は6~PWの5本セットですが、13本のうち5本だけ同じ長さにしても、残りの8本はどうするんですか?
という疑問が残ります。
ワンレングスのメリットとデメリットをお伝えしましたが、私の分析はデメリットの方が大きい、という結論に達しました。
その証拠として、世の中のほとんどのアイアンセットは長さを変えています。
また市販されているクラブのほとんどは、アイアンセットだけでなく、ほぼ14本すべての長さが違うはずです。
全世界で戦っているほとんどのツアープロは、ワンレングスアイアンを使っていません。
これが私が到達したワンレングスアイアンへの評価です。
ただ、人はそれぞれ価値観が違います。
上記の内容は客観的な事実に基づいた私の意見ですので、ワンレングスアイアンに興味のある方は是非お試しいただければ、という気持ちに変わりはありません。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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